2: 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2017/05/24(水) 23:01:12.687 ID:lBuv35uP0
~~金曜日の夕方、ガヴリールの家~~
ガヴリール(あの日から、ヴィーネと付き合い始めて一週間が経過した)
ガヴリール(2人で買い物に行ったり、学校がある日はヴィーネに起こしてもらったりしている)
ガヴリール(付き合う前から変わらない関係だが……
ヴィーネはよく家に泊まるようになり、親密になってきていると思う……)
ガヴリール(今日はこの後、一緒に晩御飯を食べるためにヴィーネは買い出しに行っている)
ガヴリール(私は家で留守番をしているが…… 暇だからネトゲでもしよう)ポチッ
ガヴリール(~~♪)
5: 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2017/05/24(水) 23:02:42.751 ID:lBuv35uP0
。
―――ゴトッ
ガヴリール(……ん? ……何か玄関で物音がしたか?)
ガヴリール(…………気になるから見に行こう)
~玄関~
ガヴリール(玄関ドアのポスト口(ぐち)の下に荷物があった)
ガヴリール(誰かが外から入れたようだ…… なんのために? とりあえず、荷物を確認しよう)
ガヴリール(……それは、一週間前に私の興味を引き付けた単語が書いてあった)
ガヴリール(好感度測定器……改二?)
ガヴリール(……私に幸せを届けてくれた機械の……改二らしい)
6: 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2017/05/24(水) 23:04:06.088 ID:lBuv35uP0
ガヴリール(……箱を開けると、その中からまた腕時計型の測定器と取扱説明書があった)
ガヴリール(そういえば、私が前に使用した測定器は翌朝になると、手元からなくなっていたな……)
ガヴリール(別に使うつもりはなかったから、なくなっても構わなかったが……同じものなのかな?)
ガヴリール(とりあえず、取説を読むか)
7: 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2017/05/24(水) 23:06:06.710 ID:lBuv35uP0
―――――――
「改めましてこんにちは。 これは、人の好感度を測定することができるものです。
測定方法は前回と同様で腕に測定器を装着して、相手に向けてボタンを押すだけです」
「前回のものと比べて、大幅にバージョンアップをしました」
「それは、あなた以外の人の好感度が測れるようになったことです」
「つまり、あなた以外の人物・・・・・・例えばAさんとBさんがいるときに、
測定器でAさんとBさん、お互いの好感度を測ることが出来るようになりました」
「また、あなたから相手への好感度も追加されました」
「測定したら画面に数値が出てきます。数値が、測定した人物の好感度となっており、
数値の基準は以下のようになっています」
8: 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2017/05/24(水) 23:07:31.806 ID:lBuv35uP0
―――――
0~10 生理的に無理 ※親の仇のように思っています
11~30 嫌い ※よい印象を持っていないようです
31~50 少し嫌い ※ちょっと、苦手のようです
50~60 知り合い程度 ※もっと親密度をあげましょう
61~70 友達 ※良い関係を築けていますね
71~80 親友 ※深い繋がりをお持ちのようです
81~90 好き ※LikeではなくLoveのほうです
91~100 大好き 愛している 結婚不可避 ※おめでとうございます
「また、お互いがまったく知らないもの同士だと好感度は測定できません。
家族に関してはLikeの度合いが大きいと思っていたほうがよいでしょう」
9: 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2017/05/24(水) 23:08:36.420 ID:lBuv35uP0
ガヴリール(なるほどな…… 私以外の人に使った場合は、
その人達の好感度が分かる様になったのか)
――ガチャッ
ヴィーネ「ガヴ、ただいまー」
ガヴリール「おかえりー、ヴィーネ 今日のご飯は何?」
ヴィーネ「オムライスよ ガヴは好きでしょ?」
ガヴリール「ヴィーネの作るものならなんだって好きだよ」
ヴィーネ「もう、ガヴったら///」
13: 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2017/05/24(水) 23:09:19.397 ID:lBuv35uP0
ガヴリール(あ、今どのように表示されているか調べてみよう)ポチッ
ガヴリール―――→ヴィーネ 93
ヴィーネ―――→ガヴリール 98
ガヴリール(この場合は私からヴィーネに対する好感度が93……)
ガヴリール(ヴィーネから私に対する好感度は98か)
ガヴリール(……あと、2上げれば好感度が上限になるな)ニヤニヤ
ヴィーネ「どうしたの? ニヤニヤして…… ん、その腕時計は好感度測定器?」
ガヴリール「そうだよ。 さっき、誰かが送ってきたんだ」
15: 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2017/05/24(水) 23:10:37.343 ID:lBuv35uP0
ヴィーネ「……まあ、変なことに使ってはダメよ?
その機械は、相手の隠したい感情を読み取ってしまう場合だってあるんだから…‥」
ガヴリール「変なことには使わないよ」
ガヴリール(その後、一緒にオムライスを作り、ヴィーネと食べながら談笑した)
ガヴリール(今日は私の家に泊まらずに、自分の家に帰るそうだ)
ガヴリール(なんでも、魔界に用事があるから、明日の準備のために今日は家に帰ると言っていた……
まあ、明後日には魔界から下界に戻って、昼の2時に私の家に寄っていくらしいが……)
ガヴリール(明日は土曜日だから…… この測定器を誰かに使うチャンスだな)ニヤリ
16: 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2017/05/24(水) 23:12:05.917 ID:lBuv35uP0
~~土曜日の昼 通学路~~
ガヴリール(さて、誰かに会えるかな……)テクテク
上野「お、天真さーん!」ノシ
田中「奇遇だねー 何しているの?」
まち子「こんにちは、天真さん」ペコ
ガヴリール(偶然、試食部の3人に出くわした……
そういえば、前も最初に好感度を測ったのはこの3人だったな)
17: 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2017/05/24(水) 23:13:22.846 ID:lBuv35uP0
ガヴリール「散歩だよ 3人は集まってこれから何をするんだ?」
上野・田中「「まち子の特訓」」
まち子「ええ!? 皆で料理の研究をするんじゃなかったの!?」
上野「それよりも、まち子の調理技術を上げることが先かな」
田中「右に同意」
まち子「!?」
ガヴリール(まち子の料理はまだ食べたことないけど…… 料理は下手なのかな?)
ガヴリール(……今のうちに好感度を測るか まずは私からだ)ポチッ
18: 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2017/05/24(水) 23:14:20.506 ID:lBuv35uP0
ガヴリール―――→まち子 66 まち子―――→ガヴリール 66
ガヴリール―――→上野 65 上野―――→ガヴリール 68
ガヴリール―――→田中 65 田中―――→ガヴリール 68
ガヴリール(以前よりも数値が高くなっている……
学校の放課後、映画に4人で行ったり、ヴィーネと一緒に試食部に行ったりしているからかな?)
ガヴリール(……嬉しいな)エヘヘ
19: 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2017/05/24(水) 23:16:14.745 ID:lBuv35uP0
ガヴリール(……次は3人のお互いの好感度だ)ポチッ
上野ーーー→田中 72 田中ーーー→上野 73
まち子ーーー→田中72 田中ーーー→まち子 76
まち子ーーー→上野 72 上野ーーー→まち子 77
ガヴリール(……普通の親友同士の関係だな
2人からまち子に対する好感度が高いのが気になるが……)
上野「それじゃあ、天真さん! 私達はもう行くね!」
田中「頑張ってまち子を鍛えるから月曜日の放課後また来てね!」
ガヴリール「うん、楽しみにしておく」
まち子「ええ…… 今日はそのために集まったの……」ガーン
上野「んじゃ、またねー!」ノシ
田中「またねー!」ノシ
まち子「天真さん、また月曜日ね」バイバイ
ガヴリール「じゃあな」バイバイ
20: 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2017/05/24(水) 23:17:18.017 ID:lBuv35uP0
~~移動中~~
ガヴリール(まち子達は仲がいいな……
まあ、私とヴィーネの仲も負けていないけど)フフーン
ラフィエル「! あら、ガヴちゃんこんにちは」
マルティエル「ガヴリール様、こんにちは」
ガヴリール(今日はよく人に会うな…… ラフィと白羽家の執事のマルティエルさんか)
ガヴリール(何回かラフィの家で会ったことがあるが、下界にいるのは珍しいな……)
ガヴリール「おっす、ラフィエルとマルティエルさん」
ラフィエル「ガヴちゃんは何をしているんですか?」
ガヴリール(うーん、好感度測定しているとは言えないな……)
23: 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2017/05/24(水) 23:19:12.617 ID:lBuv35uP0
ガヴリール「ちょっと、買い物に行くんだよ」
ガヴリール「それよりも珍しいな マルティエルさんが下界にいるなんて」
マルティエル「旦那様からラフィエルお嬢様へのお渡し物を持って参りました」
マルティエル「そのついでに下界でのお嬢様の私生活を観察している所です」
ラフィエル「すぐに天界へ帰ってくれませんか?」ニコッ
ガヴリール(ふぇえ…… ラフィの笑顔が殺気立っているよ……)
ガヴリール(…‥まあ、測定してみよう まずは私から)ポチッ
ガヴリールーーー→ラフィエル 75 ラフィエルーーー→ガヴリール 77
ガヴリールーーー→マルティエル 52 マルティエルーーー→ガヴリール 70
24: 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2017/05/24(水) 23:22:03.834 ID:lBuv35uP0
ガヴリール(ん……? ラフィは天界からの付き合いだからいいとして、
マルティエルさんの好感度が結構高い…… 何回しか会ったことないのに)
ラフィエル「…? ガヴちゃん、腕時計するなんて珍しいですね……
ちょっと、見せてくれませんか?」
ガヴリール「ん、いいよ」スッ
ラフィエル「…………これ私たちの名前と数字が書いてありますね」
ガヴリール(しまったあああああ!! 数値を消すのを忘れてたああ!!)
ガヴリール(いや、狼狽えるなガヴリール! 何の数字かラフィに分かりやしない!)
26: 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2017/05/24(水) 23:24:13.491 ID:lBuv35uP0
ラフィエル「………………なるほど」
ガヴリール「え?」
ラフィエル「明日、ガヴちゃんの家にサターニャさんを連れてきますので……お願いしますね」スッ
ガヴリール(なんだ、その理解力は!? ……すげえな!!)
ラフィエル「行きますよ、マルティエル」スタスタ
マルティエル「畏まりました、ラフィエルお嬢様」スタスタ
ガヴリール(……あ、行く前に二人の好感度を測ろう)ポチッ
ラフィエル―――→マルティエル 54
マルティエル―――→ラフィエル 92
ガヴリール(…………マルティエルさんェ……)
27: 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2017/05/24(水) 23:25:54.522 ID:lBuv35uP0
マルティエル「お嬢様、今夜私はどこで寝れば宜しいのでしょうか?」
ラフィエル「用事が済んだのなら帰ってくれません?」
マルティエル「そんな! 私が帰るべき場所はお嬢様のベッドの中だけですよ!」ハアハア
ラフィエルーーー→マルティエル 50
マルティエルーーー→ラフィエル 94
ガヴリール(マルティエルさんェ……)
28: 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2017/05/24(水) 23:27:16.373 ID:lBuv35uP0
ラフィエル「いい加減にしないと怒りますよー」ニコニコ
マルティエル「ああ、もっとお説教を! 何ならお仕置きでも構いません!」ハアハア
ラフィエル「……」
ラフィエルーーー→マルティエル 40
マルティエルーーー→ラフィエル 99
ガヴリール(マルティエルさんェ……)
ガヴリール(……うん、明日ラフィ達が家に来るから、早めにネトゲして寝よう!)ウンウン
29: 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2017/05/24(水) 23:28:47.315 ID:lBuv35uP0
~~次の日 ガヴ家~~
――――ピンポーン
サターニャ「ガヴリーーーール!! 遊びに来たわよ!」
ラフィエル「お邪魔します」ニコニコ
ガヴリール「なんだ、早く来たな」ガチャッ
サターニャ「ラフィエルが私の家に朝の8時に来て、
ガヴリールの家に早く行こうと急かしてくるからよ……」
ラフィエル「サターニャさん! それは言わなくていいですよ!」アタフタ
ガヴリール(どんだけ、サターニャの好感度知りたいんだよ……)
30: 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2017/05/24(水) 23:30:06.629 ID:lBuv35uP0
ガヴリール(とりあえず、私からだ)ポチッ
ガヴリールーーー→サターニャ 72
サターニャーーー→ガヴリール 75
ガヴリール(あ、前回より2上がっている……)
ラフィエル「……ガヴちゃん、お願いしますね?」
サターニャ「え、何かガヴリールに頼み事しているの?」
31: 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2017/05/24(水) 23:31:36.219 ID:lBuv35uP0
ガヴリール(分かったよ、ラフィ)ポチッ
サターニャーーー→ラフィエル 77
ラフィエルーーー→サターニャ 100
ガヴリール(ふぁ!? やべえよ……ついに100が出たよ…… 愛が重すぎるよ……)
ラフィエル「ガヴちゃん、数字を見せてください」ガシッ
ガヴリール(ラフィは私の腕を掴み、強引に時計を見る)
ラフィエル「…………あと3か」ボソ
サターニャ「二人共何をしているのよ!」
33: 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2017/05/24(水) 23:33:32.034 ID:lBuv35uP0
ラフィエル「……ちょっと、用事を思い出したのでこれで失礼します」ペコッ
ラフィエル「サターニャさん行きますよ」ガシッ
サターニャ「ちょっと!? ガヴリールと遊ぶんじゃなかったの!?」
ラフィエル「それは後でもできます 今は3上げることが先決です」ズルズル
サターニャ「3上げるってどういうこと!?」ズルズル
ガヴリール(ラフィに引っ張られながらサターニャ達は帰っていった……)
ガヴリール(……サターニャ頑張れ ほんとに……)
34: 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2017/05/24(水) 23:36:23.991 ID:lBuv35uP0
ガヴリール(……さて、ヴィーネが家に来るのは昼の2時ごろか
家に来るまでに1時間あるな……)
ガヴリール(ネトゲでもしようかな……)
――――ピンポーン
ガヴリール(ん、ヴィーネか? 早く来たな)トテトテ
――――ピンポーン
ガヴリール「分かっているよ! 今、開けるから!」ガチャッ
ガヴリール(…………そこにいたのはヴィーネではなく)
タプリス「…………」
ガヴリール(後輩のタプリスだった……)
35: 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2017/05/24(水) 23:37:54.638 ID:lBuv35uP0
~~居間~~
ガヴリール(タプリスを家に上げて、お茶を出す)
ガヴリール(しかし、タプリスはお茶には口をつけずに黙ったまま、下を向いている……)
ガヴリール(いつものタプリスは人懐っこくて、天真爛漫な笑顔で私と接していたが……)
タプリス「……」
ガヴリール(今のタプリスは終始無言で…… 怖かった)ゾクッ
ガヴリール「……なあ、タプリス何かあったのか? 悩みがあるなら私に相談しろよ」
37: 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2017/05/24(水) 23:41:01.964 ID:lBuv35uP0
タプリス「……………………天真先輩は今幸せですか?」
ガヴリール「……幸せだよ」
タプリス「それは月乃瀬先輩と付き合っているからですか?」
ガヴリール「……そうだな」
ガヴリール(なんだ……? タプリスとの会話の本質が掴めない)
タプリス「……私はずっと思っていたんですよ 先輩達とこのままの関係でよかったと」
タプリス「でも、天真先輩と月乃瀬先輩は変わった……」
ガヴリール「……確かにヴィーネとは友達から恋人に変わったよ」
ガヴリール(なにか…… ものすごく嫌な予感がする……)ブルッ
38: 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2017/05/24(水) 23:42:21.803 ID:lBuv35uP0
タプリス「……私は先輩たちを祝福したかった」
タプリス「でも…… 臆病者の私は嫉妬や後悔する権利などない……」
ガヴリール(! タ、タプリス…… 一体どうしたんだ……?)ガンッ ポチッ
ガヴリール(大きく動揺した私は、机に時計をぶつけてしまった)
ガヴリール(偶然にも時計のスイッチにあたり、数値が表示される……)
ガヴリール(私は………………見てしまった)
ガヴリールーーー→タプリス 79
タプリスーーー→ガヴリール 98
ガヴリール(……え?)
39: 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2017/05/24(水) 23:43:31.524 ID:lBuv35uP0
タプリス「でも、もう我慢できません」
タプリス「天真先輩を…………私だけのものにします」ニヤァ
その瞬間、タプリスはガヴリールに馬乗りになり、首を絞める。
ガヴリールの身体ではタプリスの力に勝つことができなかった
ガヴリール「タプ……リス…………やめ……て……」ギュウゥゥゥゥ
タプリス「大丈夫ですよ…… 月乃瀬先輩も一緒に私のものになりますから」ギュウゥゥゥ
ガヴリール(どういう…………ことだ……?)
41: 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2017/05/24(水) 23:44:43.629 ID:lBuv35uP0
タプリス「さようなら、天真先輩」ドガッ!!
ガヴリール(……なんだ? ……苦しみから解放された?)ゴホッゴホッ!
「ちょっと、これはどういう状況なの?」
ガヴリール(……そこにいたのは誰にも優しくて、……私の大好きな)
ヴィーネ「大丈夫? ガヴ」
ガヴリール(ヴィーネがいた)
タプリス「来ましたね……月乃瀬先輩」ゴホゴホ!
ヴィーネ「思いきり蹴っ飛ばしてごめんなさい ……タプちゃん、何があったのか説明して?」
42: 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2017/05/24(水) 23:46:41.368 ID:lBuv35uP0
タプリス「……言えるわけないですよ もう手遅れなんですよ……」
ヴィーネ「まだ、手遅れじゃないわ 言葉にしないと伝わらないわよ、タプちゃん」
ヴィーネ「あなたが今思っていることを私たちに聞かせて」ニコッ
ガヴリール(ああ、こんな時でもヴィーネは本当に優しいな……)
タプリス「…………私は天真先輩が好きです。それは今でも変わりません……」
ヴィーネ「うん」
タプリス「下界で暮らし始めた先輩は駄天使になってしまったけど…… 今も昔も優しくて……」
タプリス「そんな天真先輩に対する思いは今も変わりません」
43: 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2017/05/24(水) 23:48:52.132 ID:lBuv35uP0
ガヴリール(タプリス……)ピピ
ガヴリール(ん……? 測定器がタプリスとヴィーネに反応している?)ピピピ
タプリス「……でも、下界の学校に通うようになって、私は大きな出会いがありました……
そして、その人のことも好きになっていきました……」
ヴィーネ「その人は誰?」
ガヴリール(数値が……表示されている……)
タプリス「……………月乃瀬……先輩です」
タプリスーーー→ヴィーネ 92
ヴィーネーーー→タプリス 81
ガヴリール(…………え?)
44: 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2017/05/24(水) 23:50:54.354 ID:lBuv35uP0
タプリス「……初めの出会いでは、私が校舎内で迷っているときに優しくしてくれました……」
タプリス「だんだんと月乃瀬先輩と関わるようになって……
天真先輩と同じ優しさを持つあなたを好きになりました……」
ヴィーネ「……それは、私とガヴ両方を好きになったということ?」
タプリス「はい、そうです……」
ガヴリール(確かにタプリスはヴィーネによく懐いていたが……そんな感情もあったのか)
タプリス「1週間前に天真先輩と月乃瀬先輩は……恋人になりました」
タプリス「私は……! 二人がお互いを好きなのを知っていた……!」グスッ
タプリス「私が入り込む余地なんてなかった!」ポロポロ
タプリス「……いや、どっちも選べられない中途半端な私に……
二人を選ぶ権利なんて……どこにもなかった」ポロポロ
45: 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2017/05/24(水) 23:52:53.803 ID:lBuv35uP0
ガヴリール「……」
ヴィーネ「……」
タプリス「縁がなかったって……仕方がないって……私は諦めていた……」グスッ
タプリス「心の底ではそれが……諦めることが間違いだって、分かっていても……」
タプリス「変える勇気も……変わる努力も……私にはなかった……」
タプリス「今のままの関係でいいって……逃げていたんです……」
ガヴリール(タプリスは嗚咽をあげながら自分の心情を吐露した……)
ガヴリール(私は……彼女のことに気がつかなかった……)
ガヴリール(でも、ヴィーネとの関係は切りたくない…… 私には彼女に慰めの言葉なんかは言えない……)
48: 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2017/05/24(水) 23:54:20.034 ID:lBuv35uP0
ヴィーネ「…………ねえ、タプちゃん 提案があるのだけど……顔をあげて?」
タプリス「うう……」グスッ
ヴィーネ「大丈夫だから……ね?」ニコッ
タプリス「……はい」
ヴィーネ「提案は…… 私達3人で付き合うことはできないかしら」
ガヴリール「……え?」
タプリス「…………え?」
ヴィーネ「つまり、私とガヴとタプちゃんで恋人になるっていうことよ」
49: 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2017/05/24(水) 23:56:46.538 ID:lBuv35uP0
タプリス「…………それは同情ですか?」
ヴィーネ「同情なんかでガヴとの関係には入れないわ」
ガヴリール「……それはおかしくないか 恋人になれるのは2人だけじゃないのか?」
ヴィーネ「おかしくないわ」キッパリ
ヴィーネ「そんな、他人が決めた価値観で自分の思いを縛られたくない」
ヴィーネ「私にとってはガヴと同時に……タプちゃんも大事だからよ」
ヴィーネ「それで……あなた達はどうなの?」
50: 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2017/05/24(水) 23:59:22.586 ID:lBuv35uP0
タプリス「………………私は……それがいいです 私にとっては最高の提案です」
ヴィーネ「ガヴはどう? あなたの考えを聞かして?」
ガヴリール「私は……ヴィーネが一番好きだ ……でも、タプリスも好きだ」
ガヴリール「昔から、人懐こくて可愛くて……駄天使になっても前と変わらずに接してくれて……」ポロポロ
ガヴリール「こんなにも好きでいてくれて……そんなタプリスが……!」ポロポロ
ガヴリール「好きなんだ」ポロポロ
ガヴリール(ああ…… 今わかった…… なぜ前にタプリスの好感度を測ったときに、すごく嬉しかったのか……)
ガヴリール(ヴィーネと同じで…… 大切な人だったから……
そんな人に好かれていたのが……嬉しかったんだ……)
51: 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2017/05/25(木) 00:01:14.474 ID:r8JIRWaE0
ヴィーネ「ねえ、タプちゃん あなたは誰よりも繊細で……誰よりも臆病で……」ダキッ
タプリス「はい」グスッ
ヴィーネ「でも、誰よりも優しくて……誰よりも明るくて……誰よりも勇気がある……」ギュウッ
ヴィーネ「そんなあなたが私達は大好きよ」ナデナデ
タプリス「うわぁぁぁぁぁぁん」ポロポロ
ヴィーネ「ありがとう あなたの思いを伝えてくれて……」ナデナデ
ヴィーネ「ありがとう…… 私達を好きになってくれて……」ポロポロ
52: 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2017/05/25(木) 00:02:28.687 ID:r8JIRWaE0
ガヴリール(私はヴィーネと腕の中で泣きじゃくるタプリスを見ていた)
ガヴリール(私達のこれからの関係は他人に理解されにくいだろう……)
ガヴリール(でも、それがなんの問題だ…… 人に理解が得られなくても大事なものがある……)
ガヴリール(2人を見て思うのは……人の理解よりも自分の気持ちのほうが大事だ……!)
ガヴリール(私はこの2人をずっと愛し続ける!)
ガヴリール(さっきのぶつかった衝撃で測定器は壊れたが……また借りができてしまったな……)クスッ
ガヴリール(ありがとな)
53: 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2017/05/25(木) 00:04:36.088 ID:r8JIRWaE0
――――――――――――――
―――――――――
―――――
ヴィーネ「もう、落ち着いた?」
タプリス「はい、もう大丈夫です!」
タプリス「ありがとうございました、天真先輩! 月乃瀬先輩!」
ガヴリール「……これから、私達は一緒なんだから呼び方を変えたらどうだ?」
ヴィーネ「そうね、ガヴもいいこと言うじゃない」クスッ
ガヴリール「……ふん///」プイッ
タプリス「……そうですね!」
タプリス「では……これからもよろしくお願いします!」
タプリス「ガヴリールさん! ヴィーネさん!」
54: 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2017/05/25(木) 00:05:34.876 ID:r8JIRWaE0
~~天界~~
マルティエル「……」
ゼルエル「こんな所で千里眼を使って何を見ている? マルティエル」
マルティエル「ゼルエル様ですか…… ガヴリール様の様子を見ていました」
ゼルエル「あの機械をガヴリールに渡したのもお前だろ? なぜ、渡したんだ?」
マルティエル「……昔、ガヴリール様に助けてもらった恩があります」
マルティエル「その恩を返すために…… 彼女達が幸せになってほしいために、あれを渡しました」
ゼルエル「そうか…… ガヴリール達が幸せになれるといいな」
マルティエル「問題ないでしょう…… 彼女達なら……」
ゼルエル「ああ…… そうだな」クスッ
マルティエル(彼女達はこれからも大きな試練が訪れるでしょう……)
マルティエル(しかし、彼女達ならその壁を乗り越えることができると信じています)
マルティエル(ガヴリールお幸せに……)
完
【ガヴドロSS】 ガヴリール「好感度測定器……改二?」
http://viper.2ch.sc/test/read.cgi/news4vip/1495634401/
http://viper.2ch.sc/test/read.cgi/news4vip/1495634401/
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